去る6月1日、東京SJCDという日本を代表するスタディーグループの勉強会で症例発表を行ってきました。300人以上の人が集まる大きな会での発表はとても重圧でしたが、日本の歯科会の第一線で牽引してきた先生方から貴重なご意見を頂くことができました。今後もこのような活動から得られた知識を患者さまに対する治療に生かしていきたいと思っております。
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去る5月23日24日、日本歯周病学会が岐阜にて開催されました。
今回は認定医ポスター発表を行ってきました。
重度の歯周病に対して歯周組織再生療法などをおこない歯周病の治癒後、歯周病にて動揺した歯をブリッジにて連結(歯周補綴)し、欠損を義歯にて回復した症例を報告してきました。
重度に進行した歯周病では、残存した歯と入れ歯を支える組織が乏しく、義歯の設計は非常に難しくなります。
歯周病の専門医として、さらに義歯や欠損補綴を得意とする勉強会で鍛錬してきた自身の臨床を表現できたと思います。
大学病院在籍時代から、近年の勉強会で知り合った先輩や後輩方と有意義なディスカッションをさせていただきました。
発表したケースの一部。歯周病にて動揺した歯をブリッジにて連結し、そこに部分義歯を装着。欠損した前歯はもともと歯周病で骨が吸収しているため、義歯の金属部分を2重に設計し強度と安定性の獲得を図った。
去る4月12・13日に千葉の舞浜にてWorld Congress of Piezoelectric Bone Surgeryという国際学会が開催されました。
私は実行委員として運営に参加させて頂き、またポスターセッションの座長も担当させて頂きました。
さらにオーラルプレゼンテーションも行いました。
この学会は国際学会ですので、すべてのプレゼンテーションは英語で行われます。
私もプレゼンテーションと座長を英語で行いましたので、準備から含めてとにかく大変でした(笑)。
今大会のテーマは`Mininally invasive treatment`すなわち「低侵襲治療」です。
私は`Short dental implant supporting an overdenture in the maxilla.`というタイトルで発表しました。
内容はインプラントを義歯(入れ歯)の維持に用いた症例です。通常、骨の中にインプラントを植立するので骨が少ない場合は骨移植などをして増やさないといけません。しかし近年のインプラントの進化によって長さの短いショートインプラントでも成功することが可能となっています。しかしショートインプラントといえども、それなりの骨は必要になってきます。一方で、義歯の維持にインプラントを用いることで、義歯は安定し良く噛めて、また小さく違和感のない義歯にすることが可能となります。この際、インプラントは義歯の下で支えになれば良いだけなので、比較的自由な部位に植立することが可能となります。この2つを組み合わせることによって、ショートインプラントで骨移植など特別な侵襲を加えずに行うことが可能となります。
現在は様々な治療プランのオプションが選択可能となりました。
個々の患者さまの希望に合ったプランを提供していきたいと思います。
3月16日新大阪にて私の所属するスタディーグループ赤坂会と古希の会の合同ミーティングが行われました。
古希の会とは本多正明先生・伊藤雄策先生を顧問とするスタディーグループです。
両グループともに臨床スタイルのルーツとなる部分は同じであるものの、微妙な考え方の違いが随所に感じることができるとても印象深いミーティングとなりました。
今回、私も発表の機会を頂くことができました。
歯科界のレジェンドと言われる先生方の前で発表するのはとても大変なことでしたが、有意義で貴重なご意見を沢山頂くことができたことは私にとっての大きな財産です。
今後の臨床に生かしていきたいと思います。
発表中の私です。質疑応答では主に歯のポジションについてディスカッションが交されました。クラスⅡの対合関係にあるときの犬歯ガイドの問題点および臼歯の咬合干渉と咬合面形態など、日本の咬合学を牽引する先生方ならではの深いディスカッションをさせていただきました。
***患者さまには休診を頂いて学会や勉強会に参加させて頂くことがございますがご了承ください。治療の知識と技術向上を図り、より良質な歯科医療を提供したいと思っております。高田歯科医院 高田貴虎***