高田歯科医院・西多摩地区 青梅線 羽村の歯科・歯医者・歯周病専門医

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新型コロナウイルス感染防止対策8 『うがい薬』について

0.5%ポピドンヨードは15秒で新型コロナウイルスを不活化します。https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jopr.13209

当医院はじめ、多くのクリニックで診療前後のうがいに使用されています。

しかし、現在は入手困難となってしまっていることはご存知のとおりです。

なので別のうがい薬を検討しました。

0.5-1%過酸化水素水 アメリカ歯科医師会が新型コロナウイルス感染防止対策として推奨していますので、当医院スタッフと試してみました…が、とっても不味いです。悪い後味が何分も残ってしまいましたのでこれは却下です。

ネオステリングリーン ベンゼトニウム塩化物

https://www.nite.go.jp/data/000109487.pdf

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)からの報告にあるように、新型コロナウイルスを不活化します。

しかも、ミント風味で後味も良好です。

今後はこちらも使用していこうと思います。

新型コロナウイルス感染防止対策について 当院の取り組み その実際について 7


前回のブログでもまとめたように、いま皆さまにとって重要なことは『どんな状況下であっても口腔内を自分でケアできること』だと思います。
セルフケア・プラークコントロールは、『何を使って、どのように、どのくらい行うのか?』について最善策を見つけることにあります。
しかし、お口の中の状況はそれぞれ異なり、また手先の器用さ、プラークコントロールができる時間や生活習慣など、お一人お一人に合った方法があります。
これを見つけていくには、歯科衛生士が密になって患者さまと向き合う必要があります。患者さまと術者の双方が安心して向き合えるように、透明カーテンを用いてプラークコントロール指導をさせて頂いております。

この方法は当院の衛生士たちが提案してくれたもので、この熱意は皆様にもきっと伝わってくれると信じています。



緊急事態宣言発令期間における急患対応の内容から、今後に備えておくべきことを考える

4月7日~5月26日まで1ヶ月半以上に渡り緊急事態宣言が発令されました。
この間に痛みなどの急な症状によってご来院された患者様のうち、定期的メインテナンスに通われていない患者様の割合はメインテナンスに通われてきた患者さまの2倍でした。
症状の割合は、痛み43%、脱離30%、腫れ10%、義歯のトラブル10%、その他7%でした。
改めてメインテナンスの重要性を認識させられました。

また、この期間におけるプラークコントロールが良好な患者様の急患来院は、口腔粘膜の悪性新生物を心配されて来院された1例だけでした。このことは、ご自身でのセルフケアが重要であることを再認識させられるものであります。

さらに、お口の中全体の精密検査(歯科ドック)を行い治療計画を立案した上で行った治療では、治療中の仮歯脱離が1例だけでした。このことも、きちんとした治療計画のもとに行った(OR行っている)治療は良好な状態が維持できる、ということを意味しております。

以上のことから今後備えておくべきことは、
①メインテナンスの継続
②セルフケアの充実
③口腔内における悪性新生物疑いの早期診断
④お口の中全体の精密検査(歯科ドック)を行った上で治療計画を立案する
になると思います。

皆様の今後の備えに精一杯対応していきたいと思います。

2020年6月6日

新型コロナウイルス感染防止対策について 当院の取り組み その実際について 5

治療前と後にイソジンで消毒して頂いております。治療後にもして頂いているのは、皆様のお口の中に器具と手を入れさせて頂いているからです。もちろん全ての器具は滅菌、消毒、可能なものはディスポーザブルにて対応し、グローブは治療の度に新しくしています。これだけで安心して治療を受けて頂いてもらえるのですが、万が一の可能性を考えてそのようにさせて頂いております。
イソジンは新型コロナウイルスに最も類似したSARSウイルスを不活化させる効果が実証されています。
また、治療途中でゆすぐ水にはリステリンを入れています。当院では2年前から行ってきました。リステリンも抗ウイルス効果があると考えられています。
ほんのちょっとしたことかもしれませんが、皆様の安全第一に考えてのことですのでご協力のほどお願いいたします。

新型コロナウイルス感染防止対策について 当院の取り組み その実際について 4

これも2月からはじめていました。今となっては一般的ですが、はじめは患者様驚いていました。場合によっては車でお待ち頂くこともございますのでその際はご了承ください。
入口では手指消毒にご協力ください。また、院内へはスリッパに履き替えて頂いております。全て消毒済してお待ちしております。

新型コロナウイルス感染防止対策について 当院の取り組み その実際について 3

当院には窓が豊富にあるので十分に換気ができます。
扉も開放して換気と同時に、ドアノブによる接触感染も防止しています。
2月からこのようにして対策してきましたが当時は寒かったです・・これから夏は暑くなりますのでエアコンも用いながらの対策になります。

新型コロナウイルス感染防止対策について 当院の取り組み その実際について

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治療中は口腔外バキュームという強力な吸引器を用いてお口の外で飛沫を吸いこみます。これがあれば口腔内からの飛沫・エアロゾルが周囲に拡散するのを高確率に防ぐことができます。
また、 ラバーダムという治療中のゴムのマスクを使用することもあります。これは古くからある手法なのですが、今回の新型コロナウイルス対策としてとても優秀な方法です。すべての治療に応用できるわけではないのですが、極力この方法をとるようにしています。

新型コロナウイルスの感染拡大における歯科医療の長期的役割りについて

新型コロナウイルスの感染拡大における歯科医療の長期的役割りについて現在の考えをまとめてみました。

①日本と世界の現状

感染拡大を評価する指標として実効再生産数(ひとりの患者が何人に感染させているか)があります。現在、日本0.7、東京0.5(4月10日時点 専門家会議5月1日発表(1))であり、より感染拡大の大きな欧米各国においても1未満、厳しいロックダウンを行っていないスウェーデンにおいても0.85(スウェーデン公衆衛生庁(2))(いずれも4月末のデータ)と概ね収束に向かっていることは確かであると判断できます。

引用データ

1)https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000627254.pdf?fbclid=IwAR2NIcbFLAzFQSO4YE16FcVbCu0PV4-BbbbSa5GCllE7yktEE-Y8FuLmoBk

2)https://www.folkhalsomyndigheten.se/contentassets/4b4dd8c7e15d48d2be744248794d1438/sweden-estimate-of-the-effective-reproduction-number.pdf?fbclid=IwAR2Tt6CpKn5nQIaMScSgByxA8Ixuhg3Lj54V0DldSdiEeKH_2cqTo2Fuktk

②今後の動態予想

各専門家によっていくつかのシナリオが考えられています。

ハーバード大学の研究者によるScience誌に発表された論文「SARS-CoV-2のパンデミック後における感染動態予想」(1)によると、重篤患者への対応力が大幅に増加するか、治療法およびワクチンの確立がなされない限り、
2022年まで断続的なソーシャルディスタンスが必要になる可能性がある。 
また2024年までに再流行の可能性もある。と報告されています。

また、ミネソタ大学の報告(2)においても同様な見解が示され、さらに秋から冬季にかけて再び大きな波が来る可能性も示唆されています。

少なくとも感染拡大の波が2年程度続く可能性があということです。

引用文献

(1)https://science.sciencemag.org/content/early/2020/04/24/science.abb5793?fbclid=IwAR2RwsZe_OfjBgOWmlAjxmk3bWPE3YrXMEIAdW4FDFy5bce94ulBrz2Dyak

(2)https://www.cidrap.umn.edu/sites/default/files/public/downloads/cidrap-covid19-viewpoint-part1_0.pdf

③歯科医療の役割り

そのようなことから感染拡大の波が長期的に断続的に来るのであれば、波の静まっている時期に治療とメインテナンスをしっかりとおこなうことで健康維持に寄与し、次に来る感染流行の波に備える一助となりうる。

と考えております。

現状はまだまだ予断を許されない状況ですので、診療縮小の回復は慎重に行っていきたいと思っています。徹底した感染予防のもと患者さまの密集を避けながらの診療となるため今後も何かとご不便をおかけすることと思いますが、来院される患者さまの安全と健康維持を第一に考えていく次第でございます。

2020年5月9日